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![]() Artist :FREED
Title :I Want To Believe - USA B&W Year:2011 Edition:50 Signed & Numbered:Yes 技法 :シルクスクリーン Size(縦×横) : 460mm × 610mm ★70%OFF★ ¥10000→¥3000 作品詳細 USA CONVENTRY よりストリートアーティスト「FREED」の 初作品になります。初回作品は、1993年にアーカンソー州ウェストメンフィスで起こった、 三人の小学生男児虐殺事件にインスパイアされた作品です。 この事件は、1993年、アーカンソー州ウェストメンフィスの森の中で、三人の 小学二年生(8歳)の男子の惨殺死体が発見された。被害者は皆全裸 で、手足を靴紐で縛られ、全身に激しい殴打や歯形など拷問の痕が 残されていた。警察はその後すぐに2人の高校生を逮捕した。 ダミアン・エコールス18歳、ジェイソン・ボールドウィン17歳で 逮捕の決め手となったのは、10歳ほどの知能しかもたないジェシー・ ミスケリーという15歳の中学生が「ダミアンとジェーソンが小学生を 捕まえるのを手伝った」と自白したからでした。(しかしこの証言 は、警察に12時間も密室で尋問されて、圧力を受けた後のものとして、 信憑性に欠けるという声もあがっている。) 警察は二人の高校生が悪魔崇拝の儀式の生贄として3人の少年を 殺したという方向でみた。 と言うのも、ダミアン・エコールスはいつも黒いTシャツを着て、 オカルトの本を好み、ヘビメタ、(特にメタリカ)やパンクの レコードを聴く、町では変わり者扱いされていた少年でした。 キリスト教の教えが絶対的なバイブルベルトに位置するウェスト メンフィスでは、彼らは”異端児”扱いされたのでしょう。 裁判では”物的証拠が全く無い”にもかかわらず、半ば誘導されて得た であろうジェシーの証言テープと、目撃者の証言、(後に嘘だと発覚) そして”悪魔信奉”を示唆する”circumstantial evidence(状況証拠 ) が主となって判決が下されたのです。 結果はダミアンが死刑、ジェシーとジェイソンが終身刑。 何ひとつ物質的証拠がないのに、”未成年”に死刑を宣告。 そして何より恐ろしいのが、警察又は検察と言った権威の ある組織が、本来ならばプロテクトするべき個人であるジェシーの ”知的障害”を利用して彼を平気で陥れたり、又社会がダミアンの 一風変わった異端児的態度に対して、実際の証拠の有無など全く 関係なく、既に偏見と感情のみで彼に有罪判決を下してしまって いるという事でした。 そして、18年後の2011年8月19日 ダミアン、ジェシー、ジェイソンが Alford pleaという、あくまで無罪を主張しつつ、 有罪であると認め、最大限の罰(ダミアンの場合死刑)を防ぐ為の 司法取引の一種に応じ、釈放された。 彼らのDNAが殺害現場で発見されたタイプと一致しなかったという 新事実が明らかになったのも、この展開の一要因なのでしょう。 とは言え、彼らが失った18年+の年月は、如何なる金銭的補償 でも償う事が出来ない、かけがえのないもの。 ただ、失っただけでなく、苦しみ続けたこの18年間の思いを これからいかにして感情的に処理して行くのでしょうか。 又、いくら自由のみになったと言えど、この Alford pleaという 司法取引は決して、”無実を認められた”というわけではなくて、 彼らにとっては決して完全に納得出来る終結ではありませんが、 ジェイソン曰く、”この取引に応じる事によって、法的(テクニカル上) には罪を認める事になるが、ダミアンの命を救う事が出来る。それが 大切なんだ。”と、自らは死刑囚ではないジェイソンは、自分の ”無罪放免”のゴールをダミアンの命の為犠牲にした行為は、本当に 称賛に値するものだと。 3人にとって今回の釈放は、100%望んでいた結果ではなかった かもしれないけれども、この事件のクロージャーと して、これから3人とも新しい人生を歩む事となったのです。 ただ、残念に思う事は、アーカンサー州の”非を認めない態度”と 彼らがこの事件に対して”有罪”である事を認めたのなら、ケース は閉じてしまっているだろうから、3人の小学生の”本当の犯人” はまだどこかで野放しになっているという可能性もあるわけで。 命を失った3人の被害者と、その家族の方達に対しても本当に申し訳 ない気持ちでいっぱいになります。 アメリカではこういう冤罪のケースも少なくなく、こういう話を 聞くたびに司法のシステムに大きな疑問を抱き、「死刑」に関して 色々と考えさせられます。
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